おはようございます。これは一応、備忘録かな。
8316三井住友FGの株価が下がっていると言う方がいますが、心配はいりませんよ。
足元では、ここもとも急速に始まった米国の長期金利上昇が一服し、この影響から国内の長短金利差が一時的に縮小するとの見方が出ていて、これに過剰反応していることが銀行株安の背景でしょう。しかしながら日本は米国とは異なり、ここからはどのタイミングでマイナス金利を修正する、すなわちどのタイミングで金利上昇が始まるのか。おそらくそれは、来年1月の日銀政策決定会合ではないかと注目されているのが実際のところです。
さてさて。銀行株の利益と言うのは、長短金利差が拡大すればポジティブ。一方で金利が上昇すると、保有している債券の評価が下がって、ネガティブな影響がある。
さて、ここで三井住友銀行の債券の状況を見てみましょう。
これは三井住友FGの2022年度の決算説明会資料。デュレーションのところをご覧ください。2.4年とある。デュレーションと言うのは、難しいかもしれません。簡単に言えば、保有している債券の償還までの期間とご理解ください。長い期間の債券は、金利変動に対し価格のブレが大きくなる。つまり金利が上昇した場合の損失が大きくなる。さきに倒産したアメリカのシリコンバレー銀行は、デュレーションの長い債券を過剰に持ち過ぎていた結果ということですね。
一方で三井住友FGは、このデュレーション期間が極端に短い。したがって今後金利が上昇した場合、長短金利差拡大の効果が債券価格下落を大きく上回るのは、火を見るより明らかです。他のメガバンク二行も同じようなイメージです。
したがってTwitter界隈では、この辺の仕組みをよくわかっていないゆえ、三井住友FGが天井を打ったから売ったほうがいいじゃないかと考えている向けがいるらしいんですけれども、この考え方は明確に間違っていますよ。
少なくとも私は、この銘柄を長期保有する。そのことだけは、私はお伝えしたい。