飯田経由で名古屋に①飯田・シルクホテルの続きを。2016年10月ですね。
秋の飯田といえば、きのこかな。そんな「地のもの」を出してくれる割烹か居酒屋を訪れたい。そんな期待をしながら当方、事前に食べログで検索し、一応はお店のあたりを付ける。その上で、地元のホテルに同じことを尋ねる。するとホテルが、食べログにはないおススメ店を教えてくれるケースも多々ある。そういう店は観光客目当てでなく、地元常連に愛されている割安なお店であることが多い。こういう店が実はいいんだよな。今回はそんな居酒屋に行って見た。最高だったな。写真を。
居酒屋「山麓」。いい感じ。当方さっそく、電話予約を。5分後に着くんですが、カウンター空いてますかと。空いてるに決まってるんだが・・・こうやって直前に電話を入れておくことは、初めて行くお店に対する礼儀だと思ってる。先方も喜んでくれる。「5分後ですか。お待ちしてますね」と。いいな。
松茸の土瓶蒸し!松茸は輸入品ではない。長野県は飯田、地のものと!う〜む。この香り。素晴らしい。なんともふくよか、遠くに松茸の味わいがほのかに。これは秋を感じる。最高の逸品だったな。
お店の大将曰く。「今日は日曜なんで、きのこの仕入れがあまりないと申し訳なさそうに。でも黒タケが少しありますので焼きましょうか?少し苦みがきついですが、食べられますか?」と。もちろん。いただくことに。この黒タケというきのこ、飯田では「おしょうたん」と呼ばれ、人気があるらしい。う~む。実に香ばしく旨し。ビールとよく合うな。色が黒いので、写真を撮るのが難しい。
馬肉の腸の煮物。大阪風に言うとホルモン。東京風に言うとモツ煮込みのモツ部分。聞けば飯田は、馬をよく食べるそうで、馬肉専門の焼肉屋さんもあるらしい。これはなんとも、柔らかくて珍味。イタリアンのトリッパを、和風にした感じ。やはりビールによく合う。
続いてのおススメは、大アサリの醤油焼き。大アサリって・・・飯田には海はないですよね?と尋ねると、これは太平洋、遠州灘で取れたものと。飯田は山の中だが、静岡県、遠州灘の海の幸も結構入ってくる。距離にして100kmぐらいだから、活きたまま運んでくるのは容易なんですよと。そうなんだ。。。と、これも実に旨し。食べごたえが、物凄くあった。横幅10㎝ぐらいの貝。大アサリというが、見た目でわかる通りアサリではなく、ウチムラサキというのが正式な呼び名らしいな。
この居酒屋「山麓」独自の料理、日本そばの焼きそば。ソースは使ってなくて、塩胡椒と紅しょうがで味付け。思いがけず、旨しな。紅しょうがの味がかなり鮮烈で、それが蕎麦によく合う。
カウンター、地元と思しき人ばかりですよね。当方の隣の方は、ご覧の通り、ジャージ姿で来ていたな。
このお店は、食べログにはあえて掲載をお断りしていると。理由はもともと小さなお店である一方、観光客が押し寄せると、お店の常連が居づらくなる可能性があるからと。そうなんだ。
あと印象に残ったのは、ここのお店の常連の多くが、東京について話をしていたこと。名古屋の話は聞こえてこなかった。やっぱり新宿ー飯田で、一日17便のバスが出ている効果が大きいのだろうか。お土地柄としては、松本や長野に近いからだろうか。長野は新幹線もあるし、名古屋ではなく東京に目が向いている。そんな印象を持った。少し意外感が・・・まあとにかく、素敵なお店。割安に飯田の「地のもの」を食べたければ、ここ、おススメですね。次回に続きます。