浜口です。12月に仕事で兵庫県の日本海側、香住に行くことがありました。このあたりから山陰にかけては、地元産のオスのズワイガニは松葉蟹と呼ばれ(福井では越前蟹)、珍重されていますよね。
香住は日本海側の海の幸に恵まれた街で、冬の日本海、ズワイ蟹の有力水揚げ港のひとつとして有名。ここはまた、鉄道ファンに有名な山陰本線餘部鉄橋の2つ先の駅。当日は「餘部鉄橋・日本海をみてカニを食べよう」との趣旨のツアーが組まれていたようで、鉄橋の最寄・小さな無人駅の山陰本線餘部駅は人でごった返し、香住までの列車はツアーバッチをつけた皆様で満席と相成りました。関西は、「冬はカニと温泉で過ごそう」という人も多いようですね。リッチな向きは。
当方、福井に続いてこの冬2回目、産地にてカニを食べる幸せ者(?)になったわけですが、でもやはり、日本海のブランドズワイ蟹はとても割高。ということで、この地でのもうひとつの地元ブランド、「香住カニ」と呼ばれる、地元産の取れたてベニズワイ蟹を食べてきました。
ベニズワイ蟹はズワイ蟹よりも少し小ぶりで皮が柔らかく、腹の側まで赤い色をしているのが特徴。肉質はズワイに比べるとやや水っぽいが、さすがにお膝もとの名を冠した旬の香住カニ、独特の甘みがあって、ミソもたっぷり、とても美味しかった。!ランチメニューにプラス1,500円で、このカニを一匹つけてもらえた。さすがに地元プライス、十分堪能できましたね。
オスのズワイガニに関しては、この町では、「生のかに」といった場合には地元産のズワイ蟹、「冷凍のかに」といったら、遠方から冷凍で持ってきた蟹のことを指すそうです。メニューを見ると、生のズワイガニの価格は冷凍ものの4倍近くしてました。一方で「香住カニ」たる紅ズワイ蟹の値段は、安い冷凍ものよりさらに、70%近くも安い!これは相当に割安に映りましたね。
でもね、繰り返しますが。旬でかつ、鮮度が保たれているベニズワイは、最高に美味いんですよ。独特の甘みがたまらない。兵庫なら香住、鳥取なら境港が、地の物とブランド化しており、有名みたいですね。
さて香住の街を歩いていたら、観光バスがやってきて大量に昼食を取るような食事処がありました。その横の路地を通ると、蟹入りの段ボール箱が山積みになってるんですが、これには驚いた!
「冷凍ズワイガニ・ウラジオストック産」と大きく書いてあったんです・・・・そうか、冷凍のズワイガニを、ウラジオストックから香住に持ってきてるということなんだな。
まあ、おそらく安いツアー客用でしょう。合意の上(?)で安い値段で出してるんだから問題はないんでしょうが、場所柄。こういう箱については、あまりハタから見える場所に置いとかないほうが良いんだろうな。そんなふうに、少しアセった次第でしたね。