浜口です。
北海道央への旅⑤美瑛(びえい)のパッチワークとお花畑。の続きを。2020年の7月の旅ですね。
これから美瑛を出て富良野を通り、帯広の十勝川温泉まで150km位のドライブをするが。少し遠回りして、かなやま湖を経由することにした。ホテルの方曰く、この辺を走るとキツネやシカと遭遇できるかもしれませんよ。場合によってはクマもと。そうなんだ。まぁクマさんはごめんだけどな・・・ならば遠回りになるが、行ってみることにしようかな。この道中がまた、素晴らしかったな。
位置関係を。これを見ると札幌から富良野、富良野から帯広、帯広から釧路。それぞれが概ね同じ距離、150㎞前後であることがわかるな。
かなやま湖。キャンプ場のあるあたりにある公園。とても綺麗で居心地の良い場所だった。ここでこの天気のもとキャンプできれば、確かに楽しいだろうなぁ。
かなやま湖を過ぎて帯広方面へ。幾寅の近く。兵どもが夢の跡か・・・廃線跡地なのかな。JR北海道では廃線が相次いでいるからな。何とも寂しい…と一旦は思ったんだが、どうもそうではないらしい。
JR北海道によれば、根室本線は2016年8月の台風10号で甚大な被害が発生。現在も東鹿越~落合~新得間41.5kmが不通、バス代行で対応中とのこと。2020年7月現在でこの状態だから、もう4年近く不通が続いているんだな。
この地図で見ると、かなやま湖とあるすぐ右の駅より右が台風被害により2016年8月以降ずっと不通で、現在に至っている。そして幾寅駅のすぐ左の駅の踏切が、当方が写真を撮った場所であるということだな。なんてこった・・・
その事は、しばらく車を走らせていると、「右折すると幾寅駅」の表示があったので、ここが廃線跡地でないことが分かった。廃線になっていたら、こういう表示にはなりませんからね。ちょこっと駅に立ち寄って行こう。そう思い当方、ハンドルを右に切り駅のホームへ。なるほど・・・確かにここは、根室本線の幾寅駅なんだな。
幾寅駅の中にある発車時刻表。う~む。確かに全列車が代行バスとあり、遺憾ながらこの区間の根室本線が動いてないことが見て取れる。今回の旅がテツではなくレンタカーを用いている理由の一つが、これだったんですね。
駅舎の写真を・・・と思い取ってみたら、駅名が幾寅ではない。幌舞とあるな。これはどういう訳だ?
駅の右下に小さく鉄道員とあるが・・・これは浅田次郎さん直木賞をとった鉄道員(ぽっぽや)。その映画のロケ地がここで、そこの駅前がここ。駅名は根室本線の実在駅幾寅では具合が悪かったので、こうしたんだろうな。つまりこの駅はロケのためのセットで、でもせっかくセットを使ったんだからそのまま使うことにしよう。そう決めたんでしょう。
故に一旦事実関係を確認すると、この駅はあくまで幾寅。但し映画の鉄道員(ぽっぽや)で使用したロケの幌舞駅をそのまま現在も使用している。だから駅舎をくぐってホームに出ると、幾寅の線名表示になっている。こういうことですね。
ロケ地で使われた記念なのかな。鉄道員のマークを付けたキハ40が展示されていたな。あろ駅舎の中には、高倉健さんのポスターも随所に展示されていた。
なんだか・・・台風被害に見舞わられた根室本線に対する痛恨の思いと、幌舞駅として映画の鉄道員(ぽっぽや)ロケ地となり、今もテツや映画ファンに愛され訪れられている、幌舞駅たる幾寅駅に対する思いがなんとも、複雑だったけどな‥と、そろそろ、帯広は十勝川温泉に向かわないとな。まだまだ、ここから100km近くあるからな。
幾寅から狩勝峠に向かう途中の景色。典型的な農産地帯。本当にきれいなだ。行きもそうだったけれども、狩勝峠を超えてから富良野までは、本当に良いムードの道だった。ドライブにオススメ。富良野に行くのに、最寄の旭川空港を用いなくても、やや遠回りで不便だが、爽快なドライブを楽しみたいなら、帯広空港経由で行く。これもいいな。但し、天気次第ではあるが。
さてさてこれから、帯広から少し先にある十勝川温泉に向かいます。先を急ぐことにしますね。次号に続く。