JAL羽田⇒鹿児島便の機内からの富士。きれいだが・・・雲の帽子が残念だな。
鹿児島空港に到着。そこからバスに乗って日豊本線の国分へ。そこから鹿児島中央方面へ下り、鹿児島駅の一つ手前の竜ヶ水で下車。ここは高知・松山・鹿児島に出張④日豊本線・竜ヶ水駅から桜島を望むでも書いているが、桜島がとてもきれいに見える。場所はこの地図で、竜ヶ水そばとあるあたり。
この日の桜島は、晴れてはいるが少し霞んでる。残念…後で聞いたら、中国の黄砂が飛んできていた。その影響が少なからずあったと。
気を取り直して、竜ヶ水のもう一つの目玉へ。ネットでこの地を調べていく中で発見、気になっていた竜ヶ水そばに行ってみた。あった!ここか。なんだかつぶれかかったドライブインのようにも思えるが・・・お店に入ると、席は半分以上埋まっていた。
このお店、鹿児島市そば処相場番付で東4枚目にランキングされているらしい。評価高いんだな。
お店に入り、カウンター席に。「長寿そば」を注文。そば粉は更科粉を用いていて、真っ白で強いコシがある。沖縄のソーキそばのよう。海老天、肉のうま煮、とろろなどこの店の蕎麦用具材がすべてトッピングされているというが・・・驚いた。この「長寿そば」、とんでもなく美味し!大阪風の澄んだ出汁。よくある田舎そばだが・・・旨みの塊。明らかに何かが違う。当方、お店のご主人に声をかけてみた。「この蕎麦、おいしいですね!何が違うんでしょうか?」。するとご主人曰く。①まず水が美味い。そばにはこれが一番大事と。水が良いと濃くて美味い出汁が出るし、手打ちしているそばの味も水次第。後は②そば粉の質が高い③出汁は化学調味料は使わず、昆布と鰹節と鯖節で取る。この3点に尽きる。
竜ヶ水の水は、霧島に降った雨が湧き出てきた軟水。蕎麦にドンピシャ。加えてこの地では、新鮮で美味い蕎麦粉も調達できる。このように竜ヶ水は、絶好の蕎麦処条件を満たしていると。そうなんだ。ご主人、こんな感じで一時間以上、蕎麦の話を聞かせてくれた。
「長寿そば」は食べ終わったが・・・ご主人、話を聞かせてくれてるうち、興が乗ってきたのか・・そばがきを作り、サービスしてくれた。そば粉を水で溶いて、出汁でさっと煮るだけ。そば粉100%。醤油と黒砂糖でいただいてと。う~む。モチモチとした触感の中、そば粉の味がダイレクトに感じられる。醤油ととても合う。これはイメージ通り。黒砂糖とも不思議と合う。ウエットな和菓子の感じ。どちらも美味し。嬉しかったな。
当方も自己紹介を。今日は東京からやってきた。セミナー講師なので日本全国飛び回っており、鹿児島は10回近く来ており、少なくとも5泊はしている。竜ヶ水に来るのは今日が2回目。前回来た時に、桜島があまりにきれいだったから再訪してみたと。そう伝えたら曰く。「そうでしたか・・わざわざ東京から。来るの、大変だったでしょ?今日の桜島は霞んでる。期待外れだったでしょ?それでは」と。
「竜ヶ水では、きれいな時の桜島はこんな感じ。写真があるからこれ、持っていきな」と。あと、この蕎麦で使ってる竜ヶ水の水を2Lペットボトルに入れたから、これも持っていきな」と。う~む。両方とも、最高のプレゼント。嬉しかったな。
さてさて・・・もっと話を聞きたかったが、そろそろ列車の時間が。お礼を言って、竜ヶ水そばをあとにしました。
日豊本線の踏切から、竜ヶ水駅方向を望む。無人駅だし、電車は一時間に一本ぐらいしか通らないから、線路を歩いて駅に向かった。これ、良い子はマネしないように・・
竜ヶ水、短い時間の滞在だったが、ほっこり気分にさせてもらった。「この客、本当に竜ヶ水が好きなんだな。そばも気に入ってくれた。そこまで興味を持ってくれたんだから、何かで報いてやらないとな」ご主人、そんな気持ちになってくれたんだと思う。
そば、桜島、竜ヶ水、鹿児島・・色々と褒めてもらう。そんなことが人一倍嬉しいタイプなんだろな。あれ?なんだかご主人、俺に似てるのかもよ?
・・・そんな思いが頭をよぎる中、竜ヶ水駅に都城行き鈍行が到着。これに乗り込み、都城からは宮崎行き鈍行に乗り換え、宮崎に向かうことにします。次回に続く。