この日は、大阪から福知山線経由で、日本海側へ向かうことに。テツの旅ですね。
まずは、大阪11時12分発の特急「こうのとり5号」で、城崎温泉の一つ前の豊岡まで。これは瀬戸内側から日本海側へ分水嶺越えの旅。と書くと、車窓が期待できそうだが、この日は全く盛り上がらなかった。理由は二つあって、一つは天気が良くなかった。もう一つはそもそも、図の中の大阪〜豊岡間の福知山線・山陰本線(和田山〜豊岡の間)経由の車窓そのものがパッとしない。瀬戸内側から日本海側への分水嶺越えと言えば、倉敷と米子を結ぶ伯備線はとんでもなく感動的なのにな。それとは一線を画すということだな。
豊岡に到着。実はこの浜坂行きキハ47気動車鈍行に乗り換える頃から、旅のムードが一変する。まず、天気が晴れてきた。日本海が近くなる!自分のテンションが高くなってくるのがよくわかる。そして:
ついに日本海側に出た!きれいだよな。最寄り駅は山陰本線の竹野。
山陰本線、竹野から二駅先、柴山へ。ホームから海が見える。一見地味だが、実はここは知る人ぞ知るところ。おそらくは十数か所ある山陰の松葉ガニの産地の中で最上級の品質を誇り、城崎温泉高級旅館の蟹の調達先である柴山漁港のあるところ。敬意を表してアップしました。さらには:
撮りテツの聖地、餘部鉄橋からの日本海。文句なしにキレイだよな。
浜坂に到着。そこでまた、今度は一両だけの鈍行に乗りつぎ鳥取まで。車両の趣きが突然変わる。昭和生まれのキハ47気動車鈍行を引き継ぐ、次世代の新型気動車鈍行なのだが、どこか、千葉の京成電鉄車両みたいだよな。でも車内はムード満点。
左は上の写真のキハ187、右は今まで乗ってきた浜坂からの鈍行。写真のように気動車が二両止まると、エンジン音が凄い。まるで音楽のよう。気動車のエンジン音が左右両方から奏でられ、さながら左右スピーカーが別れて音が出てくる、ステレオシステムのよう。
エンジン音は時にユニゾンになり、バイオリン二重奏の様相を呈する。テツにはなんとも、たまらない空間が出来上がる。そしていつしか左のキハ187、特急「スーパーおき」は出発し、平穏が戻る。そんな感じだった。鳥取は気動車王国だよな。あらためて、そんな感を強くしたな。
さてさて、これから今日の鳥取の宿に向かいます。次回に続く。