浜口です。津山に出張②姫新線・因美線・山陰本線で香住までの続きを。津山で仕事の後、冬の日本海を訪れ、旬の松葉蟹(冬の日本海産のずわい蟹)を食べ、大阪に帰らうと思う。ならば場所は・・香住かな。香住蟹と言われるブランド松葉蟹もある。ということで香住にある「ぬくもりの宿いしだ」に宿泊。地元産の松葉蟹づくしコースを堪能した。これがこの上なく素晴らしかったな。写真を。
夕餉の松葉蟹コースがはじまる。まずは茹で蟹を。う~む、みっちりと身が詰まってる。甘みが強い。ビールとよく合うな。
つづいては焼き蟹!実にジューシーかつ香ばしい。見事なまでに身がみっちり、パンパンに入ってる!ハグハグといただく。う~む。至福・・・甘み・旨みが強いカニ身と、濃厚なカニ味噌がなんとも・・・
産地の生の松葉蟹を、腹いっぱいに堪能する。素晴らしい時間。たまらない・・・それしかいえない。ただただ、いただく。旨い・・・
そして蟹しゃぶ!さっきまで生きていた松葉蟹ゆえ、生でも十分食べられる。なので足2本くらいはほとんど生、お造り状態で食べてみた。たまらんな・・・その後は蟹を出汁につけ、火を通して蟹しゃぶでいただく。最高だって・・・。
さてこの料理の松葉蟹について、宿のご主人がいろいろと教えてくれた。
・今回の料理のうち、蟹刺し・焼きガニ・蟹しゃぶ鍋は、香住産のタグ付き松葉蟹を用いている。サイズは3L、大きいほうから二番目。このサイズはとても食べごたえがあり、旨みも強い。良質な松葉蟹ですと・・・納得です!!
・松葉蟹の漁期は、11月6日から3月20日まで。この料理の松葉蟹は甲羅が12センチ、重さ800グラム、セリ価格は1万円程度と・・・・仕入れ値、そんなに高いんだ!驚いたな。
・この宿は基本、地元港、朝のセリで仕入れた蟹を出している。ただし土曜日だけはセリがないので、その前日、金曜日に仕入れた蟹を出させていただきました。悪しからずと・・・承知しました!当方の宿泊日は、土曜日だったからな。でも十分旨しでした。
・地元港とは、柴山港か香住港を指す。柴山・香住港というくくりをするらしい。で、この蟹は香住港で揚がったもの。セリをする場所は、宿から車で5分と近い。柴山も香住も漁場と港がとても近い。蟹は捕獲すると餌を食べなくなり痩せていくので、この点はとても大事らしい。「カニは獲って終わりではなく、港に付くまでが勝負」と。この点で柴山と香住は、金沢から島根にかけて数多くある冬のズワイ蟹漁場として、最高レベルにあります。No.1という人もいます・・・それは知らなかった!でもそうらしいですね。翌日同じことを城崎温泉でも聞きました。
料理は、松葉蟹づくし。茹で蟹、蟹刺し、焼き蟹、蟹鍋、蟹雑炊・・・・そんな順番で出てきた。産地で食べる松葉蟹は、本当にうまい。しかも蟹が大きくて、ボリュームがもの凄い。最後のほうは、生身の人間と松葉蟹との戦い・・・そんな気がしてきた。とにかく、蟹の存在感が凄い。量が多くて、最後の方は、食べるのが苦しくなってきた。
様々な調理法が堪能できるとはいえ、素材が松葉蟹である点は共通している。ゆえに「味の変化」という点では正直、限界がある。まあこれは蟹に限らず、関西で多くみられる、良質な素材を用いた「ooづくし料理」に共通する課題なんだろうが…まあ、これほど贅沢な悩みもなかなかなないだろうな。
翌日の朝食。焼き魚はえてがれい。日本海側ならではの、なんともなんとも上品な味わい。甘エビの味噌汁も美味しい。なんとも良い出汁が出てるな。
この宿は、山陰本線の近くに位置する。ゆえに泊まっている部屋から、こんな写真を撮ることができた。テツとして、嬉しい。
この宿、写真に写っている柿の木の持ち主でもある。宿を去る時に、若女将さんがこの柿をもいで、3つほど持たせてくれた。曰く、「うちのお父さんが育てた柿です。美味しいですよ。ぜひお持ちください」と。
当方は、ご好意に甘えて…城崎温泉から大阪に向かう特急「こうのとり」の中で、この柿をお昼ご飯代わりにいただいた。美味しかったな。
香住の宿、「ぬくもりの宿石田」は、スタッフの方が皆感じが良く、大変心温まる素敵な宿だった。特に若女将さんがとても感じ良かったな…夕食後は近くにある温泉の送迎までしてくれたしな。。。
蟹の仕入れだけで1万円近くすることを勘案すれば、一泊二食付きで1万6,750円の価格は、むしろ割安かもしれない。蟹がない季節は、一泊5000円ぐらいか。これは割安。今度は香住が誇る紅ズワイ蟹、香住蟹の時期に寄らせてもらいたいな。そう思った。人生、悪くないって。
最後になりますが、香住の位置関係を。鳥取から山陰本線、かの撮りテツの聖地、餘部鉄橋を渡った先にある。う~む。いかにも美味そうな松葉蟹の漁場がありそうでしょう?冬場には、ね。ここはもう、兵庫県なんだよな。
さてさて当方これから、城崎温泉に向かいます。