2008年9月後半ごろ、つまりリーマンショックの約二週間後、和歌山に出張してきた。その時にタクシーに乗ったら、運転手さんからリーマンブラザーズの破綻の話が聞こえてきて、びっくりした。どうみても金融関係に無縁と思しき年配のタクシー運転手から、「リーマンにやられたな・・・」との声が。いったい何が起こったのか?
聞けば最近、地元地銀が業績の大幅下方修正を発表した。背景には、リーマンへの投資資金が回収できなくなったことがあると。それについて地元紙は、件の地元地銀が「ことここに至っては、融資先の選別強化を進めざるを得ない」と言っていると、新聞トップ記事で書いた。
年配のタクシー運転手曰く。これに対する地元の思いは、「地元地銀!!リーマンとかいうアメリカの馬の骨に回す金があるなら、それを地元の中小企業に貸さないのは何故だ?地元地域よりアメリカを重視するとは、何事だ!」「それにしても、リーマン憎し!」ということらしいんですね。
この地域では「リーマン」という固有名詞が一人歩き、リーマンが唐突に悪者扱いになっているとの由。
まあ、お気持ちはごもっとも。わからないではないが・・・