おはようございます。ある投資家から、以下のことを尋ねられました。
アナリストの目標株価より現在株価が低い銘柄に投資すれば、儲かるのか?
この点について考えてみましょう。
結論から言えば、ケースバイケースなんですよね。 一例ですが今年の9月ぐらいまで、このブログでしきりに紹介していた海運株については、この大相場を取るのにアナリストレポートが有効だった。それはこれまでの、このブログを確認してもらえればわかると思う。
ただしそうでないセクターも多いことも事実。 例えば鉄鋼株、特に日本製鉄などは、多くのアナリストの評価が高く、目標株価が現在の株価の倍近くに 設定されているケースもあるが、なかなか水準訂正されない。
アナリストの仕事は 担当企業のファンダメンタルズ・業績見通しを分析しフェアバリューを考えること。相場を当てることではない。 実際、個別企業の株価は、その企業特有の要因と市場要因とが合わさって形成されるもの。人気と言う部分もある。 だからこの件は、ケースバイケースという答えになってしまうんですね。
もうひとつ、大事なことを。
例えば 海運株について。今回の9月にかけての大相場では、アナリストの業績上方修正に沿って、どんどん上がっていった。 アナリストの見通しと株価がハッピーな関係にあったわけですが、これがどこかで天井打ちするとなると、 株価が先行して下落してしまうケースが多いと思う。
この場合、株価が先行して下落してしばらくした後、アナリストが業績見通しを下方修正する。結果、「今回の下げ相場は、株価が先行しましたね」と説明される。こういう状況を、私は何度も経験しています。
つまり、天井打ちして以降の下げ相場については、アナリストの見解は後追いになりやすい傾向があると思う。あくまで個人的見解ですが、頭の片隅に入れておいた方が良いことかもしれない。そう思いますけどね。