浜口です。
さるメディアに、以下の考えを披露しています。ご参考まで。みなさんの株式運用の一助になれば。
浜口です。現状の日本株について、こんな質問を受けました。
Q:上昇するにしても、日本株の上値余地は限定的ではないか?日経平均30,000円を超えての上昇は考えずらいが・・・
A:そうは思いませんね。これは私が投資環境の講演会をしていてしばしば実感することだが、世代間により、ひいては日本株投資をいつ始めたかにより、株式市場に対する受け止め方は大きく異なるんですよ。
概して言えば、年配の方ほど「日本株は上がらない」、逆に若い方ほど「日本株は上がる」との先入観を持っているように思われますね。
出所:HP:投資の森 https://nikkeiyosoku.com/chart/
チャートをご覧ください。多くのことを語っていますよ。
上は1970年以降、2020年末までの日経平均を示したもの。下は 2011年以降の日経平均を示したものです。ちなみに下のグラフは、左グラフから2011年の翌年、アベノミクスに伴う上昇相場部分を切り出したかたちになっています。
日本株に対する投資家の見方は、各々のこれまでの投資経験に基づく部分が大きいと考えます。ここは重要なポイントです。「いつ相場を始めたか」ということですね。
例えばバブル崩壊を経験している世代、1990年代に日本株投資を始めた面々は、「日本株は高値からの戻りが悪いな」と考えている事でしょう。一方で2012年ごろに始めた面々は、「株式市場って、基本、右肩上がりなんだろな」との受け止め方をする向きが多いでしょう。
一例ですが、2012年に22歳、株式投資を社会人1年目から始めた方は基本、儲かっていると思いますよ。2020年現在、その方は30歳です。つまりこの頃から株式投資を始めた相対的に若い方は、成功体験を積んでいるですよ。多くがですね。
今後については、年配の投資家が徐々に亡くなっていく一方(失礼な書きぶりをお許しください!)、若い投資家が増えていくのが道理ですから。自分の経験から、日本株に対し弱気な見方をしている方はだんだん減っていくと考えます。
これは需給面からの株式の好材料です。繰り返しますが、バブル崩壊の悪影響を受けた高齢な方と、その悪影響を受けずアベノミクス相場の好影響のみを享受した若い人は、株式市場に対し同じ感覚を持っていない。そして後者の比率のほうが今後、時間の経過とともに高くなっていく。この点を理解しておいたほうが、長期的には得策だと考える次第です。