国内旅行・・・南紀白浜から鳥取・米子まで旅へ①南紀白浜マリオットホテルと白良浜(しららはま)の続きを。2019年10月最終週の話ですね。
先日JALに乗った際、機内誌に今回訪れた南紀白浜・「長久酒場」が紹介されていた。曰く、和歌山県の南紀地方はウツボの旨みを知り尽くした地域で、ウツボが郷土料理として受け継がれている。南紀白浜の「長久酒場」もその一つで、ここは地物が安くておいしい老舗居酒屋と。ということで、この居酒屋行ってみたいなと思った。今回の旅がまず南紀白浜からスタートする理由は、一に南紀白浜マリオットホテルに泊まってみたかったこと、二に長久酒場に行ってみたかったこと。行ってみたが、期待通りでしたね。おススメです。写真を。
長久酒場に到着。外観、ムードあるよな。今まで散策してきた白良浜の端にある。営業は午後4時からだが、その午後4時ちょうどにやってきた客は3組。うち2組はカップルで、残りが当方だったな。
長久酒場の場所。南紀白浜マリオットホテルからも、白良浜からも、近いよな。
さてさて注文してみましょう。まずはお造り。紀伊勝浦産のメバチマグロ、ヒラメ、紋甲イカ。すべて地のモノ、どれも美味しだった。
茹でたての亀の手。少し冷まさないと火傷しそう。量はかなり多いが、食べるところはほんのわずか。Wikiによれば、亀の手は、石灰質の殻を持つ岩礁海岸の固着動物で、甲殻類ミョウガガイ科に分類される。フジツボの一種かと思ったが、甲殻類だから海老や蟹に近いのか。柔らかい部分を切って中を食べてみると、小さなエビの肉とエビの出汁が飛び出てくるイメージ。確かに甲殻類かな。まあ珍味だな。これで700円だから・・まあこれも、地のモノということで。
長久酒場の目玉、ウツボの一夜干しの焼き物。ウツボは細長いので、アナゴのように食べるのかと思ったら、そうではないんだな。これが第一印象。でも美味かった!
ウツボを網にのせてあぶるとぶっくり膨れ、時間が経つとともにだんだんと香ばしく、白身部分も乾いたように焼けてくる。頃合いを見て、小皿に入っているの砂糖醤油でいただく。美味い!
アナゴと比較すると、①淡白な白身は適度な弾力があり、噛めば噛むほどうまみが増してくる。②ゼラチン質の皮も香ばしくカリカリ感がたまらない。。。この①②の2点において、全く一線を画す。つまり、「口の中で溶けてしまうようなアナゴの感じ」はまるでない。アナゴとは対照的、よく噛んで味わうイメージ。でもこれはクセになる美味さだな。
カウンターからの眺め。店員さん・お客さん含め女性が多いせいか、想定以上にほっこりした眺め。悪くないな。イカのげそも、香ばしくなるまで焼いてねと。そうなんだ。私が「長久酒場」に持っていたイメージ。ウツボ一筋の頑固おやじがやっている店。客も男性の常連が多い硬派な酒場。しかし実際には、そうではなかった。訪れた時間が早かったからかな。
でも地元の人気店であることは間違いない様子。当方は最初、お店に電話して「6時から予約したい」と伝えたら、「その日はもう満席です」と。え?一人だけなんですが・・それでも満席?と尋ねると、その通りと。その日のその時間の予約分が満席。フリーの席ももちろんあるので、空いていれば入れます。でもそれが可能かどうかは、その日その時にならないとわからないんですよねと。ただ午後4時からやってるから、その時間に来てもらえれば、まず入れますけどねとのことだった。実際、その通りだった。
この店の大将が教えてくれたこと。焼き物は肉でも魚でも同じだけど、概して、焼き過ぎるぐらいに焼いた方が香ばしくて美味しくなる。逆に言うと「半生」はうまくない。ステーキの場合はミディアムレアがおいしいが、あれだけ例外なんですよだと。なるほどな。実際、そうかもしれない。参考になった。
「長久酒場」は、腰を据えて飲まなくても、ちょこっと立ち寄りだけでも、とても良い気分になれる。実際私も1時間ぐらいの滞在だったが、十分堪能できた。今回の私のように、南紀白浜空港経由でマリオット泊、白良浜を散策し、そしてこの居酒屋と言うのは、我ながらなかなかいい組み合わせだなと思う。
逆にいえば東京からだと、この組み合わせ以外は訪れることはほぼ不可能。「何かのついで」に訪れることはまず叶わない。気合を入れて、「長久酒場にいくぞ!」というスタンスでないと、ここで飲むことはできない。だから私も、よほどのことがない限り、リピートは出来ないと思う。
う~む。どこかの金融機関、再有力なのは紀陽銀行かな。南紀白浜支店でセミナーを主催してもらえれば再訪は叶う。南紀白浜空港、JR白浜駅からも、そう離れているわけではないから。
人生はわからない。そんなこともあるかもしれない。まあ・・・いつか再訪できたらいいな。
次号に続きます。