さてさて、私は明日から、熊本へ2泊3日、旅に出ます。JALの「どこでもマイル」が再開、熊本空港往復が当たりましたんでね。だが・・・天気が良くない。大雨、晴れ、雨と・・・でもまあ、これは当方の十年以上に及ぶ経験則なんだが。梅雨の時でさえ、「三日連続で雨」ということはまずない。三日あれば、多くは一日は晴れる。今回はどうかな・・・と、さてさて。

秋の倉敷に出張②たまたま紅葉の時期に、倉敷の美観地区への続きを。最後に、株式の歴史も話もあるんでね。株式の備忘録入りとしました。倉敷アイビースクエアの入り口。ここも紅葉がきれい。やはり和蔦の紅葉らしい。蔦だから、アイビーなんだな。

ここはクラボウ、旧倉敷紡績の工場跡地に出来た、ホテルを中心にした複合観光施設。Wikipedeaによれば「当施設は江戸幕府の代官所跡に明治22年(1889年)に建設された倉敷紡績創業の旧工場で、昭和48年(1973年)に改修され、観光施設として再生された。倉敷紡績の関連会社「株式会社倉敷アイビースクエア」が経営・管理し、現在も倉敷紡績の登記上の所在地である」とのこと。アイビースクエアのホテルの中。良いムード。天井高も良い。いつかここに、泊まってみたいな。ホテルの中の展示。名門紡績、倉紡の倉敷工場・・・時代の流れ。涙が出そうになるな。倉紡の会社のピークは、日本の高度経済成長時代の最後、1970年代、オイルショック前だったんだな。倉敷の美観地区、大原美術館はごった返してた様子。でも当方はこちらに惹かれた。大原美術館とは対照的に、人気はほとんどなかった。倉紡記念館での展示の1つ。綿糸大暴騰と。これは大正時代の話。

写真は記念館の中に展示されていた、昭和二十六年度(1951年度)の法人売上高ランキング。クラボウも含め、紡績会社が最も輝かしかった頃。凄いって。これは興味深いと思うな。

売上高ランキングは、「鉄は国家なり」の新日鉄の前身2社、八幡製鉄と富士製鉄を抜き、鐘紡(898億円) 、東洋紡(889億円)が1位・2位を占めるといった状況。次いでユニチカ、冨士紡・・・・件のクラボウ(倉敷紡績)は12位。
明治時代からの「殖産興業」の流れの中、繊維は政府主導で振興された、産業の中心的存在だった。加えて昭和二十六年といえば1951年、前年からの朝鮮戦争による特需、「糸へん景気」の好影響が顕著だったということか・・・それにしてもちょっと信じ難いが、これは事実。今からは想像もつかないほどの、繊維の黄金時代。ガチャマン景気ってヤツだな。

とはいえ、あまりにもあまりにも、時代の流れを感じる。ちなみに番外では、20位大洋漁業(マルハ)、33位東レ、36位帝国人絹(テイジン)、40位住友化学。50位日産、54位トヨタ、80位松下電器(パナソニック)といったあたり。これ以降だんだんと、電機、車など、加工組立型産業が勃興していったということ。日本が高度経済成長時代に突入するところだよな。

当時は倉敷紡績が、トヨタよりも売上高が大きかった。う~む。経済における栄枯盛衰なんて当たり前の話ではあるが…うまい表現が見当たらないが…昭和の、高度経済成長時代が遠ざかる。致し方ないことではあるが・・・切ない。そんな気持ちになったな。

取りとめがなくなってきました。この辺で。秋の倉敷美観地区巡り、倉紡記念館。しみじみ出来たし、切なさも感じることができた。こういう日もあるもんだな。人生、悪くないって・・・