浜口です。備忘録入りだな。
3月15日の日経ヴェリタスの記事、商社株、過去20年の投資成果は上々とについて考えていきましょう。前田編集委員による、優れた分析です。
ここでは過去20年間の分析を行っている。過去20年は、2000年2月から2020年3月13日までを指す。重要な部分は黄色のマーカー部分なので、そこを読んでもらいたい。
記事の中で、「東証の業種分類では商社は卸売業だが、商社のビジネスの本質は新規事業の創出・育成だろう。」とある。
この点は筆者も同感。さらに言えば総合商社の強みは、その時その時の経済環境に応じて、事業内容を変更して行くことが可能な点だろう。その点、巨大な設備を保有するのが宿命である製鉄業、自動車産業など、コア・ビジネスから離れるのが難しい製造業とは一線を画す。
総合商社の歴史を振り返っても。1950年ごろまでは繊維事業、それ以降1980年代は重厚長大、2000年に入ってからは資源、そして足下では資源に加え、ITにも進出している。
マッキンゼーのような高度なコンサル能力に、国際的なネットワーク・情報収集力、そしてもちろん、新規事業を自ら実行できる営業力。そしてブランド力を併せ持ち、かつそれらを合わせて有効利用できているのが総合商社の特徴。まあ、羨ましい業種だよな。そう思いますね。
記事では「IT株以外は株にあらずと言うほど2曲かが進んだ20年前に、割安に放置された商社株を仕込んだ投資家は、大幅な値上がり益と配当を加工した。とある。実際に10年間総合商社株を保有している向きは商社に勤める持ち株会以外はそんなに多くはないと思うが、そういう側面があった事はまぁ事実ですね。
商社株はリーマンショック以前に原油が100ドル乗せた状況でおそばをやっておりリーマンショック以降原油暴落にかけては急落しさえない相場が続いていたように見えた。しかしなかなかどうしてその期間を含めて20年の調子が悪くない。この業種に関しては配当の積み上がり効果とその複利効果が大きいように思いますね。強サテライト銘柄の強としてふさわしいかったことがうかがえるな。今後もこの状況が続くと思われるますがどうか。